ひらがなものがたり

　

　

　あいうえおのあさびより

　

あめにぬれた　あさひの　あふれる　あでやかな　あさびより

いぎりすの　いずみに　いちごが　いっこ

うかんでいました

えらい　えかきさんは　えめらるどいろの　えんぴつを　えらびとり

おいしそうに　おえがきになりました

　

　かきくけこのかくれんぼ

　

　へると　めの　たざむらひ

　へし　めうな　りぎりす

　るほしいほど　はへたし　　

　れども　はひのしな　れば　

　っちとあっちに　おろ　ろ

　

　さしすせそのさえずり

　

さあさあと　さみだれの　さめく

ししんと　しおけぶりの　しぶく

すううと　すいせいの　すべる

せせっと　せいうんの　せきをする

そそそと　ぞうもつの　そうぞめく

　

　たちつてとのたとえばなし

　

たぬきの　たけだけしく　たぎる

ちしおを　ちからまかせに　ちぎりまして

つつうと　つきよの　つじかぜを　つらまえましたなら

てんぴょうぐもも　ででんと　てあらく

とどろきませう

　

　なにぬねののながめ

　

ないぞういろの　なかぞらに　ないちんげえるの　なみだが　ながれるとき

にいにいぜみの　においに　にちゃりと　にじんだ

ぬかえびの　ぬうどは　ぬっぺりと　ぬりたくられ

ねずみの　ねんぶつは　ねばねばした　ねおりありすむを

のろい　ののしりはじめるのです

　

　はひふへほのはいく

　

はとの

ひな

ふうわり

へびを

ほほむおと

　

　まみむめものまんげきょう

　

ままれえどに　まみれた　まむしの　まいに

みずびたしの　みみずが　みとれている

むごく　むしばまれた　むらがらすの　むねからは　むすうの

めのうがあふれだし　めんくらった　めだかの　めだまは

もすくわあたりで　もくもくもくと　もりあがる

　

　やいゆえよのやまびこ

　

やみあがりの　やまどりが　やまぞいに　やみくもの　やまびこを　やっほうとひるがえせば

いろとりどりの　いとみみずは　いとおしい　いなかの　いめえじを　いってき

ゆゆりと　ゆらし

えいしれた　えびの　えろすは　えんすいけいに

よりどりみどりの　よおでるをかなでます

　

　らりるれろのらくごうた

　

らふまにのふの　らぷそでぃ　らんがくしゃにはうたはれぬ

りょうけうまれの　りょうかんさま　りんごのおつる　りゆうを　りかいせざりければ　

るうべんす　るねさんすにはえんがなく　るざいをおそれつえがきけり　るいじゅうよんせいの　るんぺんすがた

れおなるどだびんちの　れんぼせるもなりざの　れんとげんしゃしんは　れんこんのやう

ろだんは　ろらんの　ろまんをかんがへてついには　ろうまんしゅぎもて　ろうしさまを　ろうじにけり

　

　わゐうゑをのわいん

　

わいんぐらすを　わりし

ゐのしし

うしろめたさに

ゑみ

をもらしけ

ん